イラストレーターSenJ4のブログ■女性イラスト・水彩画・キャラクタ・建築パース/鳥瞰図・エアブラシなどGalleryでOver800点〜の幅広いタッチを掲載し、お仕事を承り中!素材集もOK♪
  
レギュラーイラストのリニューアル制作過程 1
イラスト制作の現場
■この不定期更新ブログは、これからイラストレーターになりたい人やプロになったばっかりで仕事の進め方や現場での実際がよく判らない人達へ向けてのコラム及び日記です。カテゴリ事に読むのがオススメです。
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前回エントリーでイラスト・レギュラーのリニューアルの話が来た事を書きましたが、実は更に別件の仕事もイラストがリニューアルになる話が舞い込んで来ていました。
こちらはこれから打ち合わせが始まるので、あまり詳しく言えませんが、リアル系の水彩画イラストマップがデフォルメされたイラストへと変更される事になりました。これに関してはまた後日エントリーします。

今日は前回のエントリー、リニューアルで新・創刊することになった会員情報誌のイラスト制作の件ですが、社内検討の結果、発注が決定しました。
今日はその新しく発注される事になったイラストを実際に私が受注するまでのお話です。


《 こんなオファーがやって来た・・・》
それまで私が担当していたコラム用の4コマ漫画のページは継続する事になり、コラムの中身は装いも新たにユーザーの質問に答える【一門百答】という内容に変わりました。
といっても、私の4コマ漫画の内容自体にはそれほど大きな変化は無いので助かりましたが、新たに表紙のイラスト制作が加わってしまいました。もちろん表紙ですからタッチは漫画ではありません。
この誌面で4コマ漫画デビュー?を果たしたSenJ4の本来得意とするところのイラストです。
新創刊する情報誌は既にウェブサイトにあるパチンコ・パチスロのサイトと連動するカタチになっています。

クライアントの同じ担当デザイナー氏から『表紙をイラストにしたいと思っている』旨のお話を頂き、考え中のラフのイメージと同時に私のギャラリーの載せてある作品から、『こんなタッチで行こうかと社内で検討中』...と言う見本で数枚抜き出されて添付されて来ました。
私としては中身以外に表紙のイラスト制作依頼が来るのは本当に光栄な事です。
中身と表紙と全く違うタッチを描き分ける、と言うSenJ4の本領発揮ができる制作依頼です。
なにせ毎月刊行のレギュラー仕事になるわけですから、引き受けないなんてもったいないですよね。
毎月の売り上げ予想も立てやすく、年間売上額にも大きく影響してきますからね。

《 オファーから見積もり提示まで・・・》
まず担当デザイナー氏から次の2点について尋ねられました。
1:制作期間
2:製作費

やはり新しい仕事を発注する際に、一番重要な、そして描く側にとっては一番答え難い質問が来ました。

皆さんも、新しい仕事の時は結構悩むんじゃないでしょうか!?特に新規のクライアントからいきなりこういうオファーが来たりすると、相場が判らない場合や、自分のイラストに金額を付けられない経験不足の新鋭のクリエイターの方達は困りますよね。でも、自信を持って金額提示してあげましょう!万単位で。
もし、相手側からあまりに理不尽な金額を一方的に提示されたら断りましょう、割に合わないです。

基本的に私は「スピード命」なので、実際の制作期間は短い方です。が、仕事では何が起こるか判りません。
他の案件と急に重なったり、急に体調を崩す事だってあり得ますから、ギリギリでは無くて少し多めに制作期間を提示するのが基本です。ま、よほど相手が急いでなければの話ですが。
例えば3〜4日もあればラフ〜フィニッシュ、納品できるとしても「1週間かかります」と提示します。
私の場合はこれに(※最短で5日程度も可能)という言葉を添えていますけれどね。

見積もりに関しては、自分が最低このくらいあれば気持ちよく描く事が出来るという金額を提示します。
で、基本的にかっちりとどんなものを描くのか、タッチはどんな感じなのかがまだ未確定なのであれば、
おおよそのザッとした範囲で金額提示するのがイイでしょう。○○〜●●万円...のように。

《 ギャラの提示はよく考えて・・・》
よくイラストレーターになりたての新人さんがバカみたいに激安価格でイラスト製作を受ける場合が見受けられますが、それではダメです。 貴方が他のイラストレーターの相場を下げてしまうことになります。
余談になりますが、ここで私が打ち合わせに行った時に実際に見た現場でのお話をしましょうか。
----------※あまり大きな声では言え無いんですが------

私の打ち合わせが終わって担当デザイナー2人と雑談していましたら、Proになりたてらしき若い女性新人さんがマンションの鳥瞰インナーパースの仕事を受けておられたのですが、ギャラの話をされていました。

デザイナーA『....ということで、では、ギャラの件なのですが、おいくらでしょう?』
彼女『....このイラストですと....9万円くらい頂いています』
デザイナーB『!!....9万円、ですか?』(微笑)
デザイナーA『...おおっ!』(微笑)
彼女『....あのぉ.....お高いでしょうか??』
デザイナーA『いえいえ、そんなことは無いんですが、ね(微笑×微笑)』
デザイナーB『ええ、そうですね。この感じだと9万なんですね!?(微笑×微笑)』
彼女『はい...他のところでもこれくらい頂いているんですが...(*'ー'*)』

-----そのデザイナーさん達はお互いに顔に満面の笑みを浮かべ見合わせていました。
これ、どういう意味かお分かりでしょうか。
デザイナー側としては、『予算以下じゃん。安くてラッキー♪』ということです。
可哀相に....彼女は相場が判っていなかったらしく、私の見積もりでは6万円ほども損をしてるようでした。
こういう場合は、すぐに自分から金額提示をするのでは無くて、予算はどれくらいかをさりげなく尋ねる事が大事ですね。駆け引きになるワケですが・・・

例えば本当は3万は取れる仕事を『5千円でイイです』....なんて言ってしまうと、もう貴方は5千円イラストレーターになってしまいます。今後、相手側から金額の提示(予算)がある場合を除いて※ほとんどの場合、発注する際にはあるハズですが※ 同じような仕事だと5,000円を基準に考えられてしまいがちです。
ギャラ交渉の経験が少ないと、素直に○○万円....と言いにくいのはわかりますが、相手がどのくらいかかるか尋ねているのですから、実際の金額か又は多めに提示する駆け引きも大事ですね。
多めに言ったからと言って、その場ですぐにキャンセルされて別の人に発注ということにはほとんど無らず、おそらく値引きの交渉になるハズです。※注:ほんのごく一部を除いてキャンセル発生有りですが(*-.-)。経験済

ただし、あまり予算が無いと言うのが判っているのであれば、こんなふうに話してみればいいでしょう。
『実際は○○万円ほどかかるのですが、逆にご予算はどのくらいをお考えなんでしょうか?』と言う感じで、やんわりと受け答えて『お気軽にご相談下さい』と交渉に余裕を持たせましょう。
よっぽど折り合わない限り、貴方に描いて欲しくて打ち合わせしているのですから、大丈夫ですよ。

《 積極的に参加し、自ら提案することが一番・・・》
少し話が脱線してしまいました。
今回の表紙リニューアルの件でいろいろと打ち合わせをしていましたが、1年間で一つのストーリーを表現するという表紙イラストになる事が判り、担当デザイナー氏もタッチで迷ってるらしく時間がかかりそうだったため、結論を早めるために私からもいろいろとタッチのサンプルを提示してみました。

年に12枚ですから、描く絵柄が何になっても年間通して同じタッチで描いていけるタッチにしなければなりません。予定では人物もブツ(物)も登場する事になりそうなので、それぞれに対応できるようなタッチをいくつか提示してみました。
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そんなこんなで数日後、スケジュール・金額・タッチに関しても全てクリアになり、気持ちよく正式発注を受けました。さてここからがいよいよ本番です。
私が発注を受けてからフィニッシュするまでの過程をご紹介したいと思いますが、それはまた次回に。
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レギュラーイラスト制作の現場 2 安定と不安
イラスト制作の現場
さて、レギュラー制作の発注から制作〜納品〜刷り上がりまでの過程がどのように進むのかを書いて行く前に、長期間レギュラーを受ける心構えと言うか単発の仕事との違いなどお話しましょう。
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毎月必ず入ってくるこうしたレギュラー化されたイラスト制作の場合は、原稿が入稿される時期と納期が多少は前後しますがほぼ決まっています。私の場合はその月の中旬、第3週頃に原稿が入ってきて月末前後、又は翌月の第1週末にはフィニッシュアップと言う流れが大半になっています。現在抱えているレギュラー達もほぼ同時期に集中した納品日となっています。

つまりレギュラーイラストを複数抱えている場合、制作の期間が他のレギュラーと納品時期が重なる(バッティング)と言う事になります。と言う事は、納期までの期間が結構ある案件でも、他の案件と重なっているために思ったほど余裕が無い....と言う事になりますし、追加で別にイラストが発生する場合もあります。
でも定期的な長期間のレギュラー制作はフリーランサーにとって大変嬉しいものです。安定感が違います。

フリーになって単発仕事が入るようになると一時期は集中して案件が舞い込んできたりもしますが、毎月そうとは限りません。何年も何十年もコンスタントに入ってくる、と楽観的に考えていては大間違いです。

芸能人のように某プロダクションに所属し、マネージャーがいるワケでもありませんから、自分で動かないと毎月のように『いつ案件が入ってくるのかなぁ〜...今月は大丈夫だろうか...』という心配も起きてきますね。
しかも現在の経済不況下の元ではクライアントの企業が最初に削ってしまうのが《 広告費 》なワケです。
製品を売るためにある広告がその活躍の場を削られてしまい、因って制作デザイナーも活躍出来ず、使い回しのデザインでその場をしのぎ、新しくイラストを使おう!なんて気前の良い事は激減しています。
更にはネットの発達で、全国どこにいても安いイラストレーターはいくらでも探せると言う状況下です。

確かに想像以上にヒマな月もありますが、最低限毎月かかる生活費・固定費分は稼いでおかなければなりません。もし足りない分は稼いであった分から補充して行く、と言うカタチになるでしょう。
この不安定さがネックなのですが、サラリーマンとは違い、自分で頑張れば頑張った分だけ報われますから
「稼げる時は寝ずに稼いで蓄えておく」これはフリーランサーの鉄則&宿命です。



こういった不確定な単発の制作に比べると、レギュラー仕事はだいたい1年間をメドに続きますから、年間の売り上げ予想が立てやすいといえます。が、その翌年以降も継続されるのか、終了なのかはわかりません。
雑誌や情報誌のシリーズ化のページも1年間過ぎると「そろそろ違うシリーズにする?タッチも変える?イラストはやめて写真で行く?」というように新たな企画に取って代る事が多いですから安心出来ません。

さらに、レギュラーを受けてしまうと、同時期に入ってくる単発のイラスト制作に手を出せない事も起こり得ます。単発仕事は文字通りいきなり入って来ます。たとえいくらオイシイと言えるオファーでも、レギュラーが最優先される事は決定しているのでどうにもなりません。無理をしてでも受けて繋がるか、優先順位を考えて断るかのどちらかです。が、私が若い頃は《 来るものは拒まず 》でなんでも受けて徹夜しまくりでした。
それもこういう多忙な時期に限って集中してオファーが来たりするものなんです。

受けて満足な仕事が出来、クライアントにも高評価を受けると次から次へと繋がって行きます。
当時は少しずつ増えて年間30社以上と取引してましたが、あまりに仕事を受けすぎて抱え切れなくなる事もかなりありました。特に製作時間を取られる鳥瞰図や建築パースなどが入ってしまうとお手上げ。
物理的な製作時間が足りなくなるんです。そこで簡単なイラストは別に外注する事もあったほどです。
そんなバブリーな話は過去の遺物と化してますが、最近は本当にWeb用のイラストが多いですね。

そうそう、先月から今月初めにかけて私のギャラリーや登録サイトのポートフォリオを見て、初めてオファーを頂いた会社が3件もあったのですが、残念ながらスケジュール調整が物理的に不可能でお断りするという、実に残念で勿体ない結果になってしまいました。

一つはWebコンテンツのリアルイラスト数点、一つは某TV局の番組で使われるフリップ用のイラスト&鳥瞰図が数点、そしてほぼレギュラー化になり得るWeb用コンテンツの様々なイラスト制作のオファーでした。
最初の二つは納期が短く、レギュラー制作とバッティングするため製作時間がとれないのでキャンセル。
TV局のイラストは全国放送なので是非やってみたかったんですけどねぇ....納期がなさ過ぎて....残念です。

最後の毎月レギュラーになりそうなWeb用コンテンツのイラスト制作はゲーム関係のものだったのですが、お話を伺うとかなり打ち合わせにも時間が取られ、バナー制作なども含めて点数的にも多いらしく、現時点でレギュラーとしてお引き受けするには体力的にも無理がある、と判断してキャンセルしてしまいました.....
なにせ若い時のように徹夜続きの制作には、もう私も年齢的に体力が持ちません(汗;)

実際の現場の流れの参考にオススメします。




イラストレーターの仕事
プロとして知っておきたいノウハウ



《 スキルアップのために・・・ 》


仕事は重なる時は重なるもので、うまい具合に手が空いている時に新規オファーが来るとは限りません。
自分の苦手なタッチや、描いた事が無くて自信の持てないオファーも当然あるでしょう。
でも新鋭の若いあなた達は、「来た仕事は断らない。徹夜は当たり前!」でお引き受けなさい。
資料探しを重ねると今まで自分が知らなかった分野の事に目を向けられ、知識も蓄えられます。
同じものばかりを描いているようではなんの進歩もありません。

たとえ苦手なタッチの仕事が来ても、それは覚える大チャンス!失敗を繰り返しても、やれば覚えられます。
タッチの特徴・描き方、画材(又はアプリケーション)は何を?どれくらいの時間で?がわかってきます。
イラストは自宅での得意なものだけ描く練習では伸びません。実際に仕事をしながら伸ばすものです。
その時は担当デザイナー・編集者が求めているモノを考えながら、それ以上のモノを提供する気持ちで!
こうして仕事をこなしてこそ、いつの間にか自然と一人前のイラストレーターに育って行きますからね。

それくらいの覚悟を待たないとプロにはなれません。断ったら2度とあなたにオファーは来ないでしょう。
その仕事を代わりに受けたイラストレーターが、今後その会社から仕事を受けるようになってしまいます。
あなたの代わりは、今のネット社会ではいくらでも探せますし、安く受けてしまう悪循環も起きています。

会社...と言うよりも自分を見つけてくれたデザイナー・編集者の一個人と繋がって行くわけですが、いろんな
人と繋がれば輪が広がりますから、同じ会社の別の人からオファーが来るようになる可能性も高いですし、
その人が知り合いの他社のデザイナー・編集者に『こんなうまいイラストレーターがいるよ』と紹介してくれて、いきなり嬉しいオファーが来たりする事も多いものなんです。
よく言う「うまいイラストレーター」は“仕事ができるイラストレーターということですけれど。

現在やっているレギュラー制作の1つを例にして、制作現場の過程を紹介するこのシリーズは不定期更新なので時期は未定ですが、次回から本格的に書いて行きますね。少しでも参考になれば嬉しく思います。
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さて、そろそろギャラリーサイトの方もしばらく更新してないので、アップしなくてはなりません。
最近描いているパステルタッチのイラストもかなり溜まってきたので一気にアップしようと考えています。
では、また!
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イベント用全面イラスト・ポスター制作過程 1:打合せ編
イラスト制作の現場
こんにちは!広告イラストレーターのSenJ4です。

前回の広告業界でのいろいろな実際をお話してきましたが、今日は実際にオファーのあったイベント用ポスターのB1+α全面イラストの制作段階の打合せ〜制作過程〜完成までの前半部分をエントリーしてみます。

それはプレゼン用企画書から始まった・・・
「広告の営業さんをつかまえろ♪ Part 1」で登場した独立開業したてのプランナーKさんからオファーが有り「イベントのプレゼンが3社競合であるのだが、提出はこちらで用意したダミーで出すので、プレゼンに通ったらオーダーしたい.」....という内容のコールが2月下旬頃に来ました。

タッチは「漫画」.....と言っても「松本大洋あるいは大友克洋のように近未来SFアニメチックなイメージで
とのことで、GWに向けてのイベント用ポスター各種制作するとの事。

これは札幌では有名な、屋上に観覧車がある商業ビルで、GW期間中にビール園などイベントがあるお祭り。
今回制作したポスター類のサイズはB全(B1の事を指します)・B3・新聞用7段・地下鉄の額面ポスター、Web用バナー....など各種あります。
こういうイベント用は全面のイラストをバックに、大きくイベントタイトルやキャッチコピーなどフォントが乗っかるので、描いたイラストはレイアウトによってはフォントで隠され、かなり犠牲になります。

取り急ぎ、企画書のPDFをメールしてもらい、添付のタッチ資料など吟味しながら、どのようなイベントで何を目玉にするのか?自分にこんな感じのタッチで描く事が可能かどうか?を見極めます。

ちなみに広告用のイラストって、雑誌やWebの場合と違い、いろんなタッチを要求されたりします。
もちろん名前の売れた超有名な人は別としてですが。貴方のタッチそのままのイラストが欲しい!
....と言う、おもわず嬉し泣きしそうなオファーはほとんど無いと思っていてください。(^_^;)
必ず描く内容・アングル・タッチなど条件が細かく指定され、その中で自分のオリジナリティを出します。
でも慣れると、この方が早く描きあげる事が出来るようになるんです。

さぁ、困った。実際のポスターがどんな絵柄になるのかが全くわからない。絵が示されていないのです。
雰囲気のみです。しかも大友さん風な漫画タッチ....?一体どんなイラストを描くんだろうか??


しかしそこはフリーランサーのSenJ4でございます。翌日に返事を・・・・
「実際にモノを見てみないとハッキリ言えませんが、大丈夫だと思います。」 ....ホントかぁ!?(^_^;)
う〜ん、よくぞ答えたものだ。この時点ではデキルと言い切る事が大事で、あとは決まってから考えるのだ!

打合せは電話&ファクスで・・・

実際、プレゼンが過ぎてから決まったとしてSenJ4の所へオーダーされるまでには時間があります。
プレゼンは「通りましたよ!」と、無事に通過したとの連絡があったのは3月上旬過ぎた頃。

そこからデザイナーによるポスターのラフなサムネール(サムネ)がファクスで届いたのが3月中旬です。
 あ、ファクスで受信なんて久々に使いました。(*'ー'*) やっぱり必要ですね、今でも。

・打合せに入ります。
市内なので直接会えますが、お互いに多忙なのと長年のお付き合いなので電話で大丈夫との判断をされたので、そのサムネを見ながら電話で打合せです。
お話を聞きながらイメージを膨らませ、実際にその場でラフっぽいのを描いてみて、疑問点など出てくるのでその場で聞いてイメージを近づけて行きます。

・そしてスケジュールの調整です。
納期的に少しキツイ部分もあったので最大限どこまで時間があるのかを確認し、納期は多少融通が効くものなので、交渉して最大限ギリギリのラインまでひっぱるのがイイと思います。
もしフィニッシュが金曜日納品であれば週明けの月曜日まで時間をもらえないかどうか聞いてみます。
余裕を持って制作に取りかかる方が精神的にもラクでしょう?

そうそう、サムネールってどんなものなの?と思われるでしょうから、特別にご覧に入れましょう!
下の絵の右上にあるのが今回ファクスで送られてきたサムネです。左下が僕の描いたイメージラフ。



今回のポイントは5つあります。
乾杯で盛り上がる人々の顔は一切出さず、ビールやジンギスカンなどを持つ手、観覧車、青空から舞い落ちる桜吹雪、屋上だと判るように背景にビル群、そして下から見上げたアングル.....です。

★ここで一点、問題が発生。
今回のポスターはB1サイズのタテとB3サイズのヨコ位置という変則的なサイズのトリミングを行ないます。
つまり、1枚のイラストでB1タテとB3ヨコのサイズの比率を兼ね備えていなければなりません。

ここで各ポスターのタテの紙サイズを確認してみましょう。プロなら紙のサイズは暗記して下さい。
B3サイズはタテ515 mm ヨコ364 mm
B全(B1サイズ)はタテ1030 mm ヨコ728 mm となり、B全はB3の面積比 4倍となります。

しかし単純にB全サイズでイラストを描いても、B3ヨコにした場合にこれでは横幅の比率が足りないのです。
なので、B3タテサイズを2枚合わせた長さをB全の横幅にして描かなければなりません。
結局は長方形のサイズでは無く、ほぼ正方形のサイズで両方のサイズをトリミング出来るように描かなければならない事になりました。....う〜ん、デカイな。。

この時点で僕は細かい部分は後にして、雰囲気をわかってもらう為にB全とB3用にトリミングした大ラフを作って送り、この段階でこんなイメージを持っているのですがいかがでしょう?という確認を取りました。
確認後、ちゃんとした下書きに入ります。



・これで雰囲気が伝わったので、下書きに入ります。
資料を見ながらビアグラスを持つ手を描きながら微妙にアングル変えながらレイアウトを考えます。
観覧車は後から書き直すのはかなり大変なので、直しが来ないように慎重にアングルを決定。
観覧車の下は屋上出入り口になっていて、紅白幕を垂らします。
ビルの背景のポイントはB1でもB3でもビルがあるとわかる位置に配置する事。
そして青空には桜吹雪を配列。

こうして一旦描きあげたものをチェックしてもらったところ、桜吹雪をもっと増やすという修正程度で決定!

こうして実際に描いたフィニッシュ用の下書きが以下の図です。


ビアグラスは実際に購入してきました。100円ショップで!(^_^;)
それから写真を撮って参考にしながらイラストに起こしてみます。なにせビアグラスと手〜腕のみなので、
色々な手を表現するために、微妙にアングルを変え、さらに左手・右手、肌の色、性別を意識して変えます。

描くのがキツイ観覧車はイベントのウリのひとつですが、実際に写真を撮って資料にしています。
イラスト用に整理して描いて行きますが、これが一番厄介!
観覧車の鉄骨の組み立て方・構造を写真から読み取って解析し、余計な部分は省いて見やすくデフォルメし、でもリアルに見えなければならないので これにかなりの時間がかかりました。

背景のビル群は普通のビルでは雰囲気が出ないので、近未来的ビル群にするためどこの国かわからない感じのビルへ変更。ハッキリ言って創造の産物です。建物に見えれば良しとする、みたいな意識で創ったものです。

桜吹雪は下から煽ってみた感じなので、降り落ちる遠近感を出す為に大小を付けて段々大きくしています。
バックは全面空なので着色時に考えます。

さて、次回はこの下書きをどう料理してどんなポスターを完成させたのか? 制作過程実践編に続きます!

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イベント用全面イラスト・ポスター制作過程 2:イラレ制作編
イラスト制作の現場
こんにちは!広告媒体イラストレーターのSenJ4です。今日は全三部作の中編です。

このブログはなかなか聞けないプロ広告業界での話やフリーの心構え・実務的な話をエントリーしています。
これからイラストレーターを目指す人や、フリーランサーとして活動して行きたい人向けへの記事ですので、
ある程度イラストが描ける方を対象にしています。他で聞けないマニアックなお話し満載!なコラムです。

※尚、私の場合は水彩画など筆や絵の具を使うアナログなイラストから illustratorとPhotoshopを使うデジタルまで幅広く描きますが、ここではアプリの使い方など解説はほとんど出てきませんのでご了承下さいね。
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《 どう描いてゆくか考える・・・ 》

前回の《 イベント用全面イラスト・ポスター制作過程 1:打合せ編 》では、オファーを受けてからどんな打合せを行ない(クライアント次第や付き合いの長さなどで打合せの仕方も様々)、何を描くかを煮詰めて、ラフを起こしチェックを受け、実際に描くイラストの下書き制作までの一例をエントリーしました。

尚、実際の観覧車の下部(屋根の上)にはエアコンの四角い屋外用排気設備が多数あり、その部分で見えなくなった鉄骨の構造を解析する必要性を強いられた為、思った以上に下書きに時間を取られてしまいました。

仕事で描くイラストは、このカタチを起こすと言うのが一番重要です。
イラストの良し悪しは「カタチで決まる!」と言えます。

これがキッチリ決まれば、クライアントもどんな絵が上がってくるのか容易に創造が出来ますし、こちらの作業としては、指示されたイラストのタッチに合わせながら進めて行けば良いだけなのです。
そしてフィニッシュまでどれくらいの時間がかかるのかも把握出来てきますね。

僕のデジタルイラストの場合、イラストの輪郭のラインはタッチの表現の一部なので残す事がほとんど。
あと僕のイラストは基本的に明るいです。逆に言えば暗い作品は描きません。根が明るいって言うのもあるんでしょうけどね(笑)広告のイラストを描き続けていると、暗い作品は似合わないのですよ。

さて、今回は漫画タッチと言う事でどう描くかを考えた時に2つの選択肢があります。

1:アナログとしてペン画で描いてスキャンしてMacで着色する
2:デジタルとしてイラレでカタチを起こし、フォトショに持って行って着色する


この2つです。手描きの感じがイイかな〜....と最初はペン画で試しに描いて見たのですが、後々の事を考えると問題が発生します。
このイラストの最大の難関、「観覧車」の鉄骨の間と間の着色です。
イラストの背景は全面に空が来ます。つまり、観覧車の鉄骨の隙間に青空のグラデが入ってくる訳です。
それにスキャンもデカ過ぎて大変。う〜ん、この作業の手間を考えると1のアナログではムリだな、と結論。

2のイラレで描いてしまえば後からの修正もラクだし、フィルター処理など後々便利だと判断しました。




《 実際にカタチを描いてゆく・・・ 》


さてここからフィニッシュ作業開始。でき上がった下書きをまずスキャナで取り込みます。
印刷用ポスターですが、取り込む時の解像度は通常300ppi(dpi)あれば十分。
実際のB全判ポスターは遠くから見る為にスクリーン線数は低くて良く、雑誌と違って近くで見るとけっこう網点が荒いんですけどね。
ただ今回の原寸サイズはB全判タテ1030 ×ヨコ728+α mmと横幅を伸ばした四角いサイズなのですから、僕のA3ワイドのスキャナでも大変です。分割で取り込んで張り合わせなければなりません。
実を言うと、実際の下書きのサイズはA2サイズ程度 なんですよ。これなら2分割でスキャン可能。

何故原寸がB全+αサイズをA2程度の縮小で描いたかと言うと、理由は2つ。
illustratorを使えば解像度に依存しないので、あとからいくらでも原寸大に拡大出来るためです。
それをフォトショに持って行く時に原寸大にすれば良し!この点がイラレの一番ラクな部分ですね!(^_^;) 

それに、原寸大の大きさで描いてしまうと、つい描き込んでしまいがち。例えば背景のビル群とか。
でも、B3ポスター用にも使うので細かい部分は潰れてしまいがちなので書く意味を成しませんしね。

Photoshopで1枚の下書きに整形した後はillustratorへ取り込んでレイヤー使いまくって描いて行きます。

乾杯のビールやジンギスカンなどを持つ手、観覧車、屋根と紅白幕、青空から舞い落ちる桜吹雪、背景のビル群、など.....グループごとにレイヤー分けしてです。
ちなみにラインカラーはブラックでは無く、赤茶系にしています。

そうそう、CS5のPhotoshopに「カンバスの回転」がありますが、これは描画時にとても便利!
ですが、CS5のillustratorにはこの機能が無い!.....この機能は是非欲しいですね....
Intuos 4などペンタブで描画する時に回転出来たら凄く重宝すると思うんだけどね。Adobeさん、いかが?

下図が最終チェック後のライン取りが終わった時のショットです。



こうして実際に多くのレイヤーを駆使して1枚のイラストのカタチを創ってゆくわけですね。
一番手前のイラスト部分に(ここで言えばビールと手)重なった下のイラストは、データ量を減らす為に重なり部分は極力描いていません。最終的にPhotoshopでラスタライズする際のデータを軽くするためです。
illustratorで複雑な筆ブラシを使い過ぎると、ラスタライズする際にえらく時間がかかりますから。

今回はフリーなラインを鉛筆ツールを使って均一なラインで描いています。
慣れてるペンツールでもイイんですけどね。ちなみに直線はペンツールの方が早くてラクです。
そして重なりを考えながら各レイヤーをそれぞれのグループにまとめておきます。

最終的には遠近感をつける為に各グループごとに(グループ内でも)線幅は微妙に変えるのがポイント。
線幅の編集作業は全体を描き上げた後に、着色後に調整して全体のバランスを見ます。
手前のイラストのラインは太くし、奥のグループへ行くに従いラインは細く・・・といった感じです。
今の段階では線幅に大きな差が無い状態になっています。

僕はマウスでもペンタブでも同じようにラインを引きます。両刀使い(笑)
ちなみに僕のIntuos 4では以下のようなファンクションキー設定にしてます。
初期設定には「取り消し」が無いのでホイールの上に「取り消し ⌘+Z」をセット!



ホイールの下は初期設定と同じ、シフトキーです。元に戻したかったらこの⇧キーと「取り消し」を押せば、「取り消し」を取り消す(やり直す)ことが可能ですし、指の配置的にも人さし指でホイールを回せるのでベストなキーポジションとなります。「やり直す ⇧+⌘+Z」を登録しないのは不用意にキーを押し間違う事を防ぐため。

《 カタチにカラーリングをし確認用画像を作る・・・ 》

これにillustrator上で基本となるカラーリングを施します。あ、印刷用なのでカラーモードはCMYK。
色は後からいくらでも変更出来るのがデジタルの便利なところ。イイ時代になったものだ。

では、これからの作業がどのように進行してゆくのか?について書いておきましょう。

制作進行の過程を追ってみると、まず確認用にとりあえず全体に着色してみて色味を見ます。
この時点では各グループ分けした線画の線幅はほとんど差が無い状態です。

バックの青空は最後に。広い面積の空なので、カラーリングで全体の印象がかなり変わって見えてきます。
RGBの場合、この青空の色が実に鮮やかに奇麗に見えますが、商用印刷のインクではまず表現出来ません。
CMYKのシアン系はとても色域が狭くて、色が沈みがちなんですよね。特に紺色の空は極端に変化しますね。

空のグラデと色味が決まったら、Photoshopへ持って行き、立体感を出す為の作業へ移ります。
データをラスタライズしてからブラシで影をつけたり、背景をボカシたりして行きますが、
とりあえず全体に着色したものをチェックの為にデザイナーさんへ送り、判断を仰ぐことにしました。
このイラストの上にイベントタイトルやその他諸々のフォントや写真が載せられるからです。

そのレイアウトが早く見たいな〜.....と思ってたら、数日後にやってきました。多少の追加修正と共に。

こうして指示された手直しをし、フィニッシュ用の着色へ進んでいきます・・・・

.....という着色過程と完成ポスター制作物一式は、次回《 3:フォトショ制作編 》でエントリー !



プロではないあなたのためのIllustrator


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イベント用全面イラスト・ポスター制作過程 3:フォトショ編
イラスト制作の現場
こんにちは!Macな広告媒体イラストレーターSenJ4です。

今日でポスター制作編の完結編です!前回は「illustrator CS5でのカタチ起こし」のエントリーでした。
illustratorで起こしたカタチに着色し、線幅やグラデなど修正を加えていく過程と、基本のベース色にPhotoshopで各種作業を施し、デザイナーとのやりとり、完成した実際のポスター類を全部ご紹介します。

《 illustratorでカラーリングをしてゆく・・・ 》


まず色味の確認用に、illustratorで起こしたカタチ全体にとりあえず着色してみて色のバランスを見ます。
この時点では各グループ分けしたラインの線幅には太い細いのほとんど差をつけて無い状態です。
陰影などはPhotoshopへ持って行ってからのブラシ作業になります。

では線画と校正用にillustratorのデータ全体に着色してみたものをそれぞれで比較してみましょう
★修正前の線画                  着色してみる


校正用に右の画像で一度デザイナーへ送って確認を取ります。これだと普通のイラストと言う感じです。
色的にも淡泊でのっぺりした感じなのでメリハリが無く、イベント用ポスターとしては弱いですね。
なにしろこのイラストの上にタイトルやイベント告知の内容がてんこ盛りで乗っかる訳です。負けます。
これを生かしてより漫画っぽくするための修正がデザイナーからバックされて来ました。

これはほぼ予想通りの展開です。以下のように、illustratorの段階で手直し作業の開始です!

僕のバックの青空は 春のイメージ だったんですけど...(^_^;) 変更ですっ!
「空の背景の色をもっとくすませて」太陽が照りつけているようにグリーンっぽくグラデを変更。
それに合わせてイラスト全体のトーンはより暑さを感じる少しギラついた(暗めの?)感じに修正。
線に関してはラインの太さを変えて手前のビールと手を目立たせるため、手前を太く、奥は細目に。

《 Photoshopでラスタライズ&ボカシ作業・・・ 》

では、デザイナーからバックされた後に着色し直したデータにPhotoshopで陰影をつけて立体感を出したものと比較してみましょう 上の★修正前の着色したものと比べるとインパクトが出てきました。
★修正後・・・                   立体感をつける・・・



「ピントをビールに合わせて、背景をボカすという手法」を取る事になり、これはPhotoshopの出番!
遠近感をつけるためにPhotoshopへ持って行き、紅白幕と観覧車を軽くボカシ、背景の建物にさらに強めのボカシを入れることにしました。
さらに青空から舞い落ちる桜吹雪も小さい花びらはボカシ、大きい花びらにはピンが合っている感じへ。
これらのボカシ作業でかなり遠近感・立体感が出て、手とビールが前に飛び出して見えて来るはずです。

Photoshopでボカシ作業をする際に、一度にレイヤー全部を持って行くと後から行なうボカシ作業が大変になりますから、illustratorのレイヤー分けした各グループごとにそれぞれ背景の青空・桜吹雪・紅白幕と観覧車・背景の建物・手とビールにまとめ、それぞれPhotoshopへCMYKの解像度350ppiで持って行き合成します。

この時点でカタチに修正は無いので、次にベクトルデータをラスタライズ作業してビットマップ化します。
illustratorのデータはラスタライズしておかないとボカシ(ガウス)のフィルターがかからない為です。

・陰影をつける部分のみ選択してブラシで影をつけて行きます。

この時にPhotoshopの「カンバスの回転」が実に有用です。
観覧車など斜の部分を塗る際に、紙を回転させるように回して塗る部分を横向きに変えられるので、ブラシでグラデの陰影をつける作業が非常にラクになりますね!
しかもIntuos 4ならタッチホイールで自由に回転の向きを調整出来るのでとてもラクになります。
タッチホイールでの拡大は、僕には微調整しにくくて使い辛いですね。

陰影で立体感をつけるのは、手とビール・桜吹雪・観覧車の部分のみ。
Intuos4のホイールを使い、適度なブラシサイズに変えながら薄い色から順に着色。
下が実際の作業風景・・・これは鉄骨部分。



・次にいよいよ遠近感を加えるボカシ作業を行ないます!

ボカシはメインの手とビール部分を覗いて、各グループごとにボカシの度合いを変えながらボカシ(ガウス)処理を施しています。観覧車グループはちょいボカシで背景のビル群が一番ボカシが強くなっています。
これで手とビールにピンが合って、グ〜ンと飛び出して見えるようになりました。

では、完成したB1&B3共用データ全部を見てみましょう


縮小画像なのでハッキリと違いが判り難いかもしれませんが、手とビール部分のみ浮き上がってきます。



判りづらいので実際にボカシを入れた部分をアップにしてみると 背景のビルはかなりボカシ入ってます。



この後に完成したデータの天地左右の不必要な部分をトリミングしてからデザイナーへ送ります。
この時に天地左右を実寸よりも最低でも5mm〜程度大きくトリミングしておきます。これ基本です。
なのでカタチを起こす段階で、実寸大よりも少し多めに描いておく必要があるワケです。

完成データ容量は204MBほど。さすがにメールでは送れない容量なので、Zip圧縮をして容量を半分にし、
うちのサイトで使用のサーバーへアップロードします。アップロードはMacで定番のCyberduckで!
デザイナーからは校正OKでした♪ あとはポスター類一式の刷り上がりとPDFを待つのみです。

しかし、実際に全体が出来上がると、イラストにロゴやタイトルなど載りまくってこんな風になります。
 さ、桜吹雪が....まったく見えんっ!(^_^;)



でもまだこれは下の部分に何も入ってないのでイラストを生かしてくれているバージョンです。

《 完成したポスター類の全てを見てみましょう・・・ 》

実際にB3のポスターになると・・・ほとんど隠れちゃってるんだな、これが現実...(^_^;)
B3ポスター364_515mm


今回のイラストで創ったポスターや新聞用などのデザインは全部で7作品になってます。
広告の場合は連動していろいろな媒体事にサイズが違うためバリエーションを増やしてレイアウトします。

B1ポスター728_1030mm



地下鉄用額面ポスター(車両内の上部壁の額入りポスター)305_865mm


GW特集の新聞7段用



Webサイト用バナー(サイトに貼るリンク用バナー)サイトはこちら→ NORBESA!


こんな縦に長〜いバージョン1270_3340mmも!

僕の場合、illustratorでの作業では解像度に依存しないので好きな大きさでカタチを起こし、最終的には実寸かそれ以上に拡大してPhotoshopへ持って行き、通常はラスタライズして編集作業を加えて完成データとしてクライアントへ渡します。その際に編集作業がなければスマートオブジェクトとしてそのまま渡す事もあります。
また、Photoshopでの印刷用の作成データ解像度は常に350ppi(dpi)にしています。B全ポスターなどは遠くから見る為のもので、印刷する段階の解像度は200ppi程度で十分見られますけれど、サイズを拡大してノボリや看板に使用する際に350ppi(dpi)あると、デザイナー側でサイズ拡大してトリミングしてレイアウトする際に画像が荒くならず便利なワケです。

僕は元々ヒヨコ・デザイナーでもあったので、デザイナー側からの視点でもイラストを制作するようにしています。これがデザイナー側にとってもやりやすく、「タッチの豊富さ・仕事の早さと柔軟さ」で信頼を頂いています。ただ....自分の好きなイラストはなかなか....来ませんが。

《 イイ仕事は次に繋がる事も・・・ 》

長いエントリーでしたが、広告制作物の完成までの流れやイラストの役割が少しでもお分かりになったかと思います。こうして1枚のイラストデータから様々な広告媒体へのデザインがいくつも起こされているんです。

広告の制作物は一つだけとは限らず、出来がイイと「じゃ、コレも追加!」と派生して行く事が多く、知らない内にいろんなものに使われている....ってことがよくあります。TV-CF用に使われたりね。

今回の作品はクライアントのオーナーが大変気に入ったらしく、営業さんからの提案もあり「夏のビアガーデンにもちょっと変えて使おう!」と言う話になり、今夏に2ヶ月間開催されるビアガーデン用ポスターのお話も頂きました。そのイラストを使ってTV-CFも創る提案もしているようです。
すでにラフ用のイラストは完成して提出済みで、あとはクライアントからのGoサイン待ち状態。

一つの制作物が次々と新しいオファーに繋がる。これはクリエイターとしてはとてもうれしい出来事です!

だからイラストレーターやめられないっ(*'ー'*)/ .....かな?
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