■さて、今回はこれからプロになりたい人へ向けて、あまり大きな声では言えないお話をしたいと思います。
ここに私も登録している日本イラストレーター協会《 JILLA 》が2006年春に行ったイラストレーターのアンケート結果があります。
プロ指向のアマチュアから現役プロイラストレーターまで100人以上?の方達の貴重な意見が掲載されています。ただし、全国全てのイラストレーターが回答している訳ではないので参考程度に見て下さい。
この中で51.6%の人達がプロのイラストレーターとしてアンケートに答えています。(私は不参加)
尚、《 JILLA 》はこのブログの右サイドにリンクされています。
これを見て行くと、いろいろな事がわかります。少し抜粋して見てみましょうか。。
( 以下2006.4.1現在の回答です )
・年齢比率
10代:6.6% 20代:40.9% 30代:39.3% 40代:13.1% 50代:0.8%
年代別で見ると、ネットを通しての調査なのでこういう結果になったのか、ほとんど20〜30代の方達がわんさかいると言う事です。40代、50代が極端に少なくなっています。
つまり....イラストレーターは一生続ける、続けられる職業ではないのでしょうか....!?
現在、イラストレーターに限らず、現役でプロとしてバリバリ多くの仕事をこなされているデザイナーやフォトグラファーも含めて仕事のできる40代、50代のクリエイター達はこの数字以上にいると思います。
・男女比率
男性:26.2% 女性:73.8% となっています。
圧倒的に女性の方が多い結果が出ていますが....実際はどうなのでしょう?
全国規模で見ると女性が多いのでしょうか?う〜ん....そうとも言えないと思いますが、前述したように女性は結婚後に家庭を守りながら自宅でイラストレーターを続けられると言う強みがあるからでしょうか。
・この調査時の実際の「職業」は何か?
会社員:12.3% 学生:6.6% フリーター:18.9% 自営業(プロ?):45.9% その他:16.4%
と言う事はつまり、副業兼務の方やプロ予備軍、プロとして活動を始めて数年の方達がかなりの数、存在していると言う事が想像できます。ではプロの実態はドーなのでしょう??
《 イラストレーターの年収は....? 》
■■さて、ここからが肝心のお話です。
皆さんが一番知りたい、イラストレーターの年収はどれくらいのものなのか?
アンケート回答された中で、現役のプロとして活動している51.6%の人達からの回答です。
■プロイラストレーターになって何年目か?
1年未満:11.4% 1〜3年未満:27.1% 3〜5年未満:30% 5〜10年未満:20% 10年〜:11.4%
コレを見ると、プロとしてまだ5年未満の駆け出しの方達が68.5%もいます。
10年以上のキャリアの人はわずが11.4%.....う〜ん、一生続けるには厳しい職業なのか??
そうとは言えないと思いますよ。。私や仲間内の人数を加えればもっと数値は上がるでしょう。
そして▼コレが皆さんの知りたいイラストレーターは食べて行けるのか!?の稼ぎの実態です!
■前年のおよその所得(年収)※売上から必要経費を除いたもの
100万円未満:52.5% 200万円未満:24.6% .....ひどい数字です...ヽ(゚ロ゚;)
350万円未満:13.1% 500万円未満:5.7% 800万円未満:1.6% 800万円〜:2.5%
尚、上の数値は確定申告時に売上(総収入)から必要経費を差し引いたものだそうです。
実際、イラストレーターは固定費以外に経費と言うものがそれほどかからない職業です。また、必要経費として計上する仕方によっては所得金額が大きく変わりますから、個人的に思うのは、このアンケートでは売上金(実際に稼いだ金額)で集計した方が比較しやすかったとは思うのですが。。
※確定申告では決算書を作成する時に限りなく「0」に近くなるように必要経費を計上しましょう!
そのノウハウを知る上でも一度税理士や会計士に頼んでみた方がイイですよ!経費って何?がわかります。
そして源泉徴収税は全額還付されるようにするのがベストです!唯一のボーナスですからね。(^.^)b
詳しい話はカテゴリーの中から、「イラストレーターの確定申告」のエントリー達を参照下さい。
しかし、低所得者のいかに多い事か!月20万の収入としても240万円以上の所得が無ければ実際に生計を立てるのは非常に苦しいのですが、実態はそれ以下のイラストレーターが多いと言うのも事実です!
これはイラストの単価が極端に低い!ということが要因でしょう。Webを通してあまりに低価格な仕事が多いのかもしれません。過去に何度かエントリーしましたが1点につき1000円〜程度の仕事ではやって行けませんよね。
ただ、若い世代の人は自宅で親と一緒に暮らしている人が多い時代ですから、家賃や生活費にかかる割合が低いために何とかなるのかもしれませんが、家族を持った時に同じような収入だとしたら....??
イラストレーターになっても生計が安定するまでに仕事がコンスタントに来るまでには時間がかかりますし、儲かっている人は全体のほんの一握り...と言うことなのでしょう。
昔に比べてイラストの単価がこれだけ下がっている時代ですから、けっこうみんな細々と暮らしている人が多いのかもしれません。実際、地方に住んでいるイラストレーターの所得は低いようです。
それに一度下がった単価を上げていくのは非常に難しいものです。
とはいえ、1千万以上稼いでいるイラストレーターがいるのも事実ですけれどね。
イラストレーターでやっていくなら大都市圏で働くのが懸命でしょう。刺激が違います。
実を言うと、私もプロダクションのイラストレーターを辞めて、フリーランサーになったその年の年収は
当時もらっていた年収の5倍〜を越えてしまい、ビックリした事があります。ま、その頃はクライアント数も35社ほどあって、朝から晩まで缶詰め工場の所長のように働いてましたけど。今では難しいでしょうね。
もうあの頃のような体力は....(*-_-)_バタッ。
さて、この現実の実態を見て あなたは生業としてプロのイラストレーターに本当になりたいですか!?
....と言う私はそんなこと関係無く、イラストレーターになりたい!という思いだけでプロになったんですけれどねっ(^_^;)
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