★プロのイラストレーターはただイラスト描いてればイイだけではありません。
実際に仕事をして行く上で営業と制作は一番大事ですが、フリーでやって行く上で覚えてやっておかなければならない事がたくさんあります。→ 経理マンに変身もしなければなりません。
伝票整理や領収書の整理、現金出納帳や売掛金などの帳簿一式に記帳する、などなど。
その中で、納品が終わった後のお金に関わる部分が気になるところだと思いますので ここでイラストレーターSenJ4が経理マンに変身して記しておきましょう。こんなこと教えてくれるイラストレーターは検索してもなかなかいませんよ〜(^-^)
■さぁ、あなたはイラストレーターです。つまり個人事業主。
発注された仕事を納めて報酬をもらう訳ですが、現金商売ではないので『ギャラください!』といっても すぐには頂けません。まずは請求書を発行しなくてはならない訳です。その後、入金になる訳ですが そのままの金額が入金される訳でも無いのです。
フリーで仕事を始めよう、始めたばかり、の人はコレから述べる事を理解しておいてください。
以下、役立つ真面目なお話です。
《 納品と請求書 》
■仕事(イラストなど)を納品した時点での納品書はほとんど必要ない会社が多いですが、後から得意先独自の「発注伝票」を受け取るところが多いです。
特に大きな出版社や広告代理店などではそれを請求書に添付して請求する場合が多いですね。
そして得意先の「締め日」に準じて請求書(かがみ)を発行します。
※かがみとは取引先名、品名、納品したイラストの総合計金額 などが記載されたもので「合計請求書」とも呼ばれます。
会社によって違いますが、20日締めの翌末払い、20日締めの翌々末払いや月末締めの翌末払い、月末締めの翌々10日払い....など締め支払日も多様です。通常は20日締め、月末締めなどが一般的ですね。
納品した時点で、その場で報酬を得る現金商売では無いので、これを「売掛金」と言います。
《 入金の種類 》
■また、支払い方法にも手形・小切手・現金集金と銀行振込などいろいろありますが ほとんどは現金振込だと思います。これらが「売掛金入金」になります。ちなみに画材や周辺機器などを購入する時点で即金で支払わず、自分の締め支払日に1ヶ月分をまとめて業者に支払うお金を「買掛金」と言います。要は支払いを先送りする、短期のクレジット一括払いのことみたいなものです。
《 源泉所得税 》
■通常、請求書を発行してから1〜2ヶ月後に入金になるのですが 100万までは10%の「源泉所得税」が差し引かれて入金されます。引かない企業もありますが、原則として差し引くことになっています。
これは簡単に言えば、確定申告時に多額の所得税を納めなくてはならないハメになった時 一度に払えなくなるのを防ぐために最初から差し引いておく制度です。
そこで、仕事を受注し請求する場合に、元の金額に10%の源泉所得税の分を上乗せして請求してもOK!な企業もあります。よく使うのが30,000なら33,333円とか70,000なら77,777円というように「並び」にする方法です。これをしてくれると本当に助かります♪
これをしてくれるところは信用度が高い♪と言う基準にもなりますね。
でも、大きな取引先以外はまず無理でしょう。交渉次第と言う部分も大きいですけれどね。
★例えば10万の仕事をしたとしましょう。でもまるまる現金で10万円があなたのものになる訳ではないのです!
実際は10万から10%の1万円差し引かれ、銀行振込の場合は振込手数料も引かれて入金されるはずです。
つまり、100,000(報酬料金) - 10,000(源泉所得税) - 735(振込手数料)= 89,265円となります。
さらに、1ヶ月で120万の仕事をしたとしましょう。ま、イラストだけで120万の仕事はバブル期と違ってなかなか無いですけどね。
120万の場合は、「源泉所得税」の計算が違ってきます。
100万までは10%の「源泉所得税」ですが、100万超えた分に付いては20%の「源泉所得税」が差し引かれちゃうんです! えぇーー!?(・。・;)/
そう、つまり100万の10%で10万、残りの20万については20%の4万円差し引かれ、「源泉所得税」合計14万円が差し引かれます → 1,200,000 - 100,000(10%)- 40,000(20%)= 1,060,000円
『うわぁー、120万の仕事したのに実際の入金は106万なのかぁ!』 はい、そうなんです。
ところで手形や小切手など銀行振込じゃ無かった場合には ドーすれば良いか!?
《 小切手を現金化する方法 》
■さて、集金と聞いて出かけたら“小切手払い”だったらあなたはドーしますか!?
小切手=現金 と思ってイイのですが....
初めて目にする小切手に『ん?コレ確か....銀行に持って行けばお金になるんだよな?』と思うでしょう。
実際、私も初めての取引先から集金(=現金だと思って)に出かけたのに小切手を貰った時は困りました。
・通常渡されるのは小切手の表面に2本の平行線が引いてある「線引小切手」だと思います。
線引小切手の2本の平行線の中に「銀行渡し」などと記載されているはずです。
つまり取引先の銀行口座から自分の銀行口座に振り込まれます。尚、取引先と同じ銀行に口座を作っておく事をお勧めします!
何も線の入っていない小切手は銀行に持って行けば 本人でなくとも、誰でも簡単にその場で現金化できます(持参人払い)が、この線が入っていると即現金化できません。
小切手は銀行に持って行き自分の口座に入金すると、2日後には取引先の口座から自分の口座へ入金されて現金として引き出せます。
しかし「線引小切手」をその日に即、現金化したい時はドーしたら良いでしょうか!?
・それには小切手の裏に「裏判」という、表に押されている印鑑(会社印)と同じ印鑑を取引先で押してもらわねばなりません。私は初めて貰った時に銀行員の方からその話を聞いて 再度 取引先へ戻って頼み込んで社判を押してもらい現金化した経験があります。
まだ銀行口座を持っていない方や即日現金化したい人への対応策になっています。
《 手形を現金化する方法 》
■ただし、10万超えたら手形払いとか100万超えたら手形払い、になる場合もありますので、初めての取引の会社は仕事を受ける際に 締め・支払い日と現金振込なのか集金なのか、確認しなくてはいけません!
手形は取引先によって90日や120日後に現金化できます。つまり支払いを先送りにしているので指定された期日までは『ただの紙』です。
ここが手形の【怖い部分】で 現金化する期日前に取引先が逝っちゃったら....紙くずと化します!(・・;) よくある不渡り手形と言うヤツですね。
手形の場合は 手形を会社まで受け取り(集金)に行ってから、自分の銀行へ持って行き自分の口座に入金するか、手形割引をしてもらいます。が、いきなり銀行で手形割引は個人にはなかなかしてもらえません。
割引は手形を担保にお金を借りる事で、融資金と同じ扱いになるのです。
ただ、私のように銀行との取引が長く、融資を受けてもキチンと月々返して行くと信用度がアップして 割引の話も聞いてくれるようになります。
さらに割引する際に手形割引手数料が取られます。
しかもその手形を振り出した会社の「信用度」によって割引手数料に幅があります!手数料の計算は日歩何銭と言う計算なので、割引(現金化)をしてもらいに行った日から実際にその手形が現金になる日までの歩合で手数料が決まります。
そこで民間の手形割引屋を利用する事になると思います。が、気をつけてください!
銀行よりも高い利率の割引手数料を取られます。
こんな感じで あなたのイラスト料金からはいろんなものが差し引かれることを覚えておきましょう!
でも、大丈夫♪ 2月の確定申告でその引かれた分が全部戻って来る可能性は大きいですから。
私は過去、確定申告でほぼ全額戻って来ているのです。
そこで次に控えてるのが 確定申告(青色申告)ですが、コレは次回に。
う〜ん、しかしここまで教えちゃっていいのだろうか?本でも出版するかなっ♪(笑)
出版社の方 ご連絡お待ちしています。。(^-^)
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