イラストレーターSenJ4のブログ■女性イラスト・水彩画・キャラクタ・建築パース/鳥瞰図・エアブラシなどGalleryでOver800点〜の幅広いタッチを掲載し、お仕事を承り中!素材集もOK♪
  
イラストレーターへの道程
イラストレーターへの道程
《 1 》 好きなことを続けるって・・・

季節の中でも「春」と言う季節は 何においても あったかい。
この時期は入学や新卒者が社会に旅立つ時期でもある。
ほとんどみんなが希望に胸を膨らませて・・・・ホントだろうか?
みんな本当に自分がしたいことをしようとしてるのだろうか?

人間誰しも自分が一番やりたいことをしている時が一番充実してるし、
満足感を得られて幸せに感じるだろう。

好きなことを見つけられない人も多く存在するが、
見つけてしまったら 人間はどんどん知識を吸収しようとし
技術もどんどん磨こうとする。のめり込む性格の人なら尚更だ。
かくいう私もその一人だ。

趣味で終わる人はまだイイ。が、
人間、知識が増えると“欲”も出てくる。・・ん?こりゃイケルかも!?...と。*^.^*
好きな趣味が高じて仕事にしてしまった人も多い。

私は小学校時代はマンガが好きで 将来は漫画家になるんだ!と小さな夢を見ていたものだ。
実際、小さな同好会を作って全国から同志を募集し、作品を会員同士で回しあうという
“肉筆回覧紙”なるものを発行していた。
これだけネットが普及して 今の時代じゃ 考えられないね、アナログすぎて。

中学時代は興味が音楽へと変わった。ギターを始めて、バンドも結成して活動してた。
そんな 中学生活を過ごして、高校進学の時に、将来何になるか?なんて漠然としていて
何も考えていなかった。高校もただ流されて進んだようなものだ。

さて、高3になって 自分はこれからどうするんだ?と考えた。 ←遅いって!*^_^;)
それまで何も考えていなかった。みんな大学行くんだからオレも行こうかな? それくらいだった。

父親が、今はみんなの就職希望人気ダントツの国家公務員だったけど、
とにかく転勤が多いのが嫌で、普通のサラリーマンになるなんてことも、思っていなかった。
今の日本を考えたら そっちの方がヨカッタかなぁーとも思うけど・・・
絵は描くの好きだったけど、 イラストレーターになれるとも、思ってもいなかった。

ただ、普通の大学に行って経済学とか物理学とか人間環境学とか、
わけの解らない学科を専攻しても自分に合う訳ないと思ったし。
ま、もともと理数系は全くダメ!だったしね。加減乗除だけで充分だろう?

で。何故か、美術のない高校だったのに むちゃなトライをやってみたわけ。
芸術大学のデザイン学科を受けてしまった! ただイラストが好きだっただけで!
I Try To Do My Best!* できるだけのことはやってみる *

運良く 滑り込んだデザイン学科。さっそく住居捜しが始まった。
北海道の田舎出身の私には、目に触れるものが全て新しく、刺激的だったし。
都会の感触は心地イイものだった。全国からいろんな“人種”が集まるっていうのは本当に面白い。
大学4年間は とても楽しかった。

そして、イイコトもワルイコトも 覚えた。 ホットコーヒー

 ▼《 2 》好きな事で食べていく へ続く...
■広告・出版業界で活動中のイラストレーターSenJ4のコラム by | comments(0) | trackbacks(0) |
イラストレーターへの道程:2
イラストレーターへの道程
《 2 》好きな事で食べていく

■ 大学の授業では現役のデザイナーとイラストレーターの講義を受けたわけだけど
田舎者にはデザイン用語なんて チンプンカンプンだった。
でも、知ったかぶりして聞いてたケドね(^_^;)

■大学時代はリアルイラスト、特にシュール系のイラストが好きだった。
スペインのシュルレアリスムの画家『サルバドール・ダリ』に影響を受けたこともあった
そして エアブラシに興味を覚え 技術を取得したのも大学時代だった。
実際のプロ・イラストレーターの原画展なんかを見に行って 友達とタメイキをついたものだ。。
『どうしてこんなに描けるんだろう??』
とにかくヤルしかない!とにかくいろいろ描くだけ描いて習得するっきゃない!!

■卒業間近、私はいきなりフリーのイラストレーターを始めようとはしなかった。
いきなり学生上がりの何の実績もない 信用度も何もない人間に仕事などあるはずもない。
それとあの頃は地元の北海道でイラストを描いていたいという思いがあったからだ。
食ってけるのだろうか?なんてコトは考えてもいなかった・・・

今考えれば、スタートするなら、チャンスも多くて、刺激的な大都市の方が良いに決まってる。
なのに 札幌で仕事をしようと思った。道産子らしい考えなのかもしれない。
これからイラストレーターを目指す人は 大都市からスタートするべきだ!
今はグラフィック以外で WEB関係の仕事があるからね!
あの頃なんてネットのネの字もなかったもの。。

とにかくプロダクションに入って イラストを描ければ♪という、甘い考えで走った。
実際の広告会社がどんなものなのかも知りたかったしね。
その頃 出版関係って言うのは 全く頭に無かった!
イラストレーターって言うのは《 広告業界 》で活躍するものだ、と思っていたからだ。
そして 作品を携えての就職活動が始まり、現実の広告業界での厳しいスタートが始まる・・・ ホットコーヒー



■好きな事で仕事しようとすると、「食べていくコト」とは、反比例することがほとんど。
特にクリエイターの世界なんて水モノだから、実際食っていけるかどうかなんて
始めてみなきゃわからない。当たればデカイけど、仕事がなきゃ一発でアウト!
だから本業で食えないからって 他にバイトしながらって人たちも多い。
それでも、好きなことで生活して活きたい!って気持ちがあるからだ。

■私も学生時代は 音楽にとことんハマリ、ギターも弾けたので、バンドを組んで、
社会人になっても かなり長い間 活動していた。
コンテスト嵐も 数々こなしていた。
一時、ビクターからお声がかかり バンドのメンバーも浮き足立ったこともあった。

好きな事してギャラもらって暮らすなんて最高だよね!

でも、現実はそんなに甘くはないし、甘い生活なんてごく一部の人達のものでしか
ないし、いつまでも続くわけじゃない。
でも、好きになったことから離れるのも容易なことじゃない!

結局、みんな現実的に今の仕事を選択したので 甘い話は うたかたの夢....

■昔、あの有名な地元北海道出身の中島みゆきさんがラジオでこんなこと言ってた。
『女は体。男はテクニック。』
極論だけど、これって当たってると思う。
しかもクリエイターの世界にも共通する言葉にも思える。

この世界で大事なのは、 【自分の体と技術と、そして続けるプラスの気持ち】だと思う。 ホットコーヒー
《 仕事_新人時代 》 へ続く...
■広告・出版業界で活動中のイラストレーターSenJ4のコラム by | comments(0) | trackbacks(0) |
イラストレーターへの道程:3
イラストレーターへの道程
《 3 》仕事_新人時代

以前研修医のドキュメンタリー番組をTVで観た。
毎年8000人の研修医が病院に送り込まれ実際に患者と関わるるそうだ。
世の中 大学病院の名義貸しが問題になってる中、彼らは様々な思いを胸にし、
雀の涙程度の給料で イイ医者になるんだ!金儲けではないんだ!と 毎日闘っている。
技術の上手いヘタは時間の問題で 2年間の研修でだいたい同レベルになるそうだ。
ただ心のコミュニケーションはその時期をドー過ごすかで それぞれが学ぶもの。
私達専門技術職はやはり同じなんだなぁ・・・そう感じた。
それを観ながら 大学を出て就職した時のことを思い出していた・・・

《 就職捜し 》

■「イラストレーターって言うのは《 広告業界 》で活躍するものだ」と思っていた私は
作品を携えての就職活動をするために札幌へ来たのだが、なにしろツテというのが何もなかったので全部飛び込み営業。とにかく新聞広告と電話帳を見て片っ端からアポ取りを始めた。

■広告プロダクションをメインに作品を持って廻っていろいろコノ広告業界のお話も伺った。
想像するものとはかなり違っていたなぁ。もっと華やかなイメージを持っていたんだけど 現実はシビアで仕事もピンきりだ。ただ以外と作品は気に入られて、『うちは無理だけど他を紹介しますよ』と違うプロダクションなんかを紹介してくれたのは嬉しかった。
なんだかんだたらい回し状態であっちこっち行って辿り着いたのが、あの世界的に有名な“電通”。
そしてADの方から製作を一手に任せているプロダクションを紹介してもらった。
みなさん、以外と紹介をしてもらうのって確率がイイですよ♪

■で、デザイナーやコピーライターだけでなく、営業や今は無き写植、カメラ、社内イラストレーターも6人ほど抱えていて、ほぼ社内で全ての製作をこなしているという北海道で一番大きな広告プロダクションに面接に行った。
が、たまたま空きが無くてNG!とりあえず食ってくためには就職しなきゃならなかったので デザイナー&イラストレーターとして小さなプロダクションを紹介してもらって入社したのだった。

半年後、ラッキーだった♪なんと空きが無かったプロダクションに空きがでた!! 2度目の面接。
すでにプロとして仕事をしているイラストレーター6人に自分のイラストを見てもらった。評判は良かった。
当時、エアブラシのできる人間がいなかったのもラッキーだった。
そして即、採用が決まり、怒濤のイラストレーター生活が始まったのだった。(注;現在はすでに存在していません)

《 新人時代。》



■専門学校や大学の授業は実際の仕事をする場所ではないので 直接《 お金 》に関わることはないだろう。

だが、プロの仕事となると常に《 お金 》が絡んでくる。商業美術の広告世界の現実だ。
だからクライアント(発注者・得意先)はワケのわからない人間に仕事を任せるワケにはいかない。
そして当のイラストレーターも自分が描きたいイラストを描けるということもほとんど無い。
全てはクライアント(発注者・得意先)のイイなりにならざるを得ないのが現実なのだ。

そして、
北海道の場合は、大都市のように書籍・雑誌等の大きな出版社が少ないのが現状。
ゆえにイラストレーターの活躍する場所と言えば、主に広告業界・印刷業界・開発局や道庁・市役所などのお役所の公共事業関係になってしまう。お役所関係の仕事については後にマトメてお伝えする予定だけど、普通の感覚の仕事とは違う。

■さて、不安ながらも 社会に出てイラストレーターになるべく期待に胸を膨らませた第一歩。
あの頃は、学生あがりと現場で経験を積んだエキスパートとの違いを 初日に思い知らされた。
エアブラシでリアルが描けるイラストレーターとして入社したはずの私が最初に描かされたイラストは何か!? ...たった「3センチ四方のサイズに、犬のイラストを描く」新聞のモノクロカットの仕事。
今なら すぐ仕上がるものだけど、入社初日の私にはすぐ描けなかった。
何故かというと 自分でどこまで描けばこの仕事は完成なのか、仕事として使えるのかが見えなかったからだ。
仕事の現場で いいもの、悪いもの、の判断が自分でまだ出来なかった。
始めて仕事をする新鋭クリエイターの方達もきっと同じように悩むだろう。
「これで良いのか?気に入ってもらえるのだろうか?」とね。

上司はプロのイラストレーターなので厳しい目が後ろで光っているし、
たまに進み具合を覗きに後ろに立たれただけで、ドキドキものだった。今でも鮮明に覚えている。
しばらく観て 何も言わず、そのままス〜ッと席に戻る...また覗きに....その繰り返し・・・
“これじゃダメ??OKを出してくれ〜っ”と心の中では叫びながら 何度も下絵を消し描いては消し・・・
気がついたら すでに終了時刻の6時。
上司は『もう少し描いてみるかい?』 (゚〇゚;)なんて言葉を投げ掛けるし・・・帰るに帰れない。
結局 初日OKをもらって 帰ったのは夜の12時でしたよ。

4《 現場での仕事の流れ〜独立へ向けて... 》 へ続く...
■広告・出版業界で活動中のイラストレーターSenJ4のコラム by | comments(0) | trackbacks(0) |
イラストレーターへの道程:4
イラストレーターへの道程
《 現場での仕事の流れ 》《 独立へ向けて 》

■そんな想像と違う現実の中でのプロとしてのイラストレーター修業が始まった!
あの頃は イラストの仕事が次から次とあった。

今ではほとんど描かないが “写真カンプ”の仕事でイラストを描きまくった。

“カンプ”と言うのは 出来上がりを想定してクライアントに『こんな広告が出来ますよー、これでホンチャン(フィニッシュ)進めますがどうでしょう?』とお伺いを立てるための広告物のラフ。

ここでアーだコーだが始まって直しやら変更やらがいろいろ発生する。
デザイナーが、受けた仕事をデザインし、ザッとしたサムネールを作り、煮詰めてから イラストレーターやカメラマンに素材を発注。
オーダー通りにマーカーやパステルを併用して描いていくんだが、まずは資料集めをし、イラストレーターみんなで手分けをしながらどんどんこなしていく→デザイナーに渡す。
今ではネットや写真素材集があるから資料集めもラクになったし、いちいちイラストレーターが描くことはほとんど無くなった。Macのおかげでイラストの仕事が一つ減ったとも言える。

そしてフィニッシュが決まってイラストが発生すればフィニッシュとして様々な画材を駆使してそれを描く。
初めて新聞で百貨店の広告用のエアブラシ・イラスト(女性)を描かせてもらった時はウレシイ気持ちと同時にドキドキしたものだ。今みると見せられないイラストだけどね...(^_^;)

■この繰り返しで、私は本当にいろいろな画材を使っていろいろなモノを描くことを覚えた。
これ描けない!なんて言ってられなかったからね。
今は Macでイラストを描く人達がとても多い。昔はソフトも高かったし、ペンタブレットも反応がイマイチだったし、Macの処理能力もまだまだ追いつかなくて とても時間のない仕事には使えなかった物だ。
だから今でも マウスの方が描くのが早い。

当時は日々15時間、あらゆるイラストを描かされて思いっきり鍛えられたなぁ。
それを何年も続ければ誰だって 技術は上がる。スピードもアップするし、ドンドン仕事をこなせるようになります。ただ、好きで描いているイラストのような、なんの制約もない自分のイラストを描くことは まず無かったなぁ...
すべて物を売るための広告のイラストだからね。そう、これが実際のプロの業界の現実!!

■そして新人も入ってきたりして、気がつくと私も中堅どころになっていた。


あの当時は 7人もイラストレーターがいてそれぞれ得意分野というものを持っていた。フィニッシュはそういうジャンルが得意な人にお任せというスタイルで仕事は進められた。
キャラクター描かせたらセンスバツグンの先輩やホンワカした絵本系の絵が得意な人、リアル系で人物描かせたら右に出るものが無い人など....で、私はあの頃 エアブラシやスクラッチ風のリアルな線画を主に担当していたんだけど、唯一私たちの中で描けない、というよりカタチを起こすことが難しい分野の仕事があった。

それは【 不動産関係の建築パース 】だ。
完成予想図を描く仕事はほとんど専門に描いているパース屋さん(パーサー)に発注していた。
なにしろ建築図面は専門用語を理解していないと図面が読めない!
正確性を要求されるし、2点透視や3点透視とか図面から起こせない。
同じ絵を描く仕事だけれどイラストレーターの分野とは、ちと違う。

しかし、ある日上司からパースを描け!と言われた。
な、なにぃ??建築図面など読めるわけが無いでしょーー(゚〇゚;)
これってイラストレーターがやるものなのか!?という疑問を持ちながらも、結局は少しづつ覚えたわけ。
今考えたら この次期に足の先をパースに突っ込んでおいたのが良かったのかも♪
イラストレーターで“建築パースまで描ける人間”なんて そうそう居ないでしょう?
ま、これが後々 私の強力な武器になることになる。。
でも、あの頃はPCなんて使えなかったから 時間かかって本当に苦労しましたよ....←.感慨深げ。。

《 独立へ向けて 》

■既にバイトで会社以外のイラストなども密かに受注して 描き始めていた。
理由は 給料安過ぎ!!と言うだけ。。もー、恥ずかしくて人に言えないくらいだった...(*-.-)
意外とイイ小遣い稼ぎになってきて、社内イラストレーターとして過ごしていくうち、仲のいい先輩と2人で独立を考え始めた。

『考えたら俺たちの給料こんなに安いけど、いったいどのくらいの料金でイラスト描いてるんだ?』
そんな疑問が だんだんと沸いてきて仲のいい営業さんにちょっと聞いてみたり・・
そして本格的に独立に向け 私たちは動き始めた。
夏休みをもらい、他の広告代理店など作品を抱えて反応を知るためいろいろと回ってみたのだけど....

するとどうでしょう! 『フリーになっても充分イケますよ!いつ辞めるんですか?』..... (゚〇゚;)/
その反応にビックリしましたね。他の代理店でも必要としている!そう感じた二人。。
『これは、本当にイケルかもしれない!!』
そう思った私たちはイラスト事務所を開設するべく本格的な準備を密かに進めることにした。

そして ついに 上司や会社との戦いが始まった!

5《 オフィス設立への下準備 》 へ続く...
■広告・出版業界で活動中のイラストレーターSenJ4のコラム by | comments(0) | trackbacks(0) |
イラストレーターへの道程:5
イラストレーターへの道程
★さて、イラストレーターへの道程 1〜 4 までフリーになるまでの話をいろいろ書いてきたけれど、
もし『好きな絵を、好きな時に描きたい』と思うなら、これ以上先を読む必要はないでしょう。

本気でビジネスとして、商業美術としてのイラストを描いて行く覚悟がある方だけお読みください!

コレから先の話は 実際の現場の話を次々と絡めながらの私の体験談がメインになっていきます。
仕事を進める上でのノウハウや、一番関心があるであろうギャランティのお話も.....ね。
自分の描きたいイラストではなく、クライアントの為に描く!と言うことを肝に銘じて下さい。

《 オフィス設立への下準備 》

■さて、イラストレーターとして活動するにあたり、まず準備すること。
オフィス街の真ん中に「イラストレーション・オフィス」を構えることにした。
最大の理由は、フットワークを軽くするため!(もちろん自宅でもオッケーだけどね)

やはり基本は相手の会社へ出向いて直接にコミュニケーションを取ることなのだから、
「営業活動をするためにすぐ行動を起こせる環境」にしておきたかったからだ。
と言っても立派なビルの一室など全然必要なく、都心でありながらお安いマンションを探した。

ビルなどの商業施設の場合は フロアーも広く設備も整ってる場合が多いから快適だけれど、
保証金も最低6ヶ月分必要だし、保証人も必要だしいろいろ面倒なことが多い。
何せ、いきなり始めるんだからフタを開けてみなければ実際に食って行けるかどうかなんてわかりっこない。
極力“固定費”を抑えるには敷金だけですむマンションをオフィスにするのが一番手っ取り早いのだ。
当然不動産会社に頼んで いろいろ観て回ったら 良いマンションが見つかった!古いけど。

打ち合わせのある時でもギリギリまで仕事が出来るし、近ければ事務所にも来てくれる。
最悪の場合、寝泊まりできるし、ついでにシャワーも浴びれる♪
てことであの当時で家賃が7万だったかな。しかも二人で折半。光熱費も折半
。一人頭 5万円もあれば払えて行けた。

■次に揃えなければならないのが《 画材一式 》だ!
今と違って 手描きオンリーの時代だったから、会社で使っていた画材道具を全て揃えようとしたね。
要は クライアントのどんな画風の要望にも応えられるようにするため。
今考えたら随分とアナログな道具ばかりだ。(^_^;)
画材でお世話になったのは 会社にいる頃からなじみにしていたデザインショップの.Tooの営業さんだ。
さっそく画材リストを用意し見積りを作成してもらった。
リキテックス、アクリルガッシュ、ポスカラ、パステル、コピック(マーカー)、カラーインク、ロットリング、フリスケットフィルム &トレペ(ロール巻)、PMパッドや筆、筆洗、Ellipse-Guide(楕円定規のセット)など....etc.プロ用一式もろもろ全部新品♪なんだかんだ30万かかったかな。
他にもエアブラシ、コンプレッサー、ライトテーブル、トレスコ(今や過去の産物...)など高い機材もあったからね。
画材
今の人達には“Macとソフト”があるから 考えられないだろうね。。(^_^;)

《会社との交渉...》
■会社を辞めるにあたって 当然ながら、中堅どころの活きのイイ二人をいっぺんに失うのは会社としても痛い。専門分野なのでそうそう代わりが簡単には見つからない。
なので上司からは 止めにかかられた。会社に留まれ!説得攻撃だ。
「今辞めたって 仕事なんか無いぞぉ〜」とか「みんな独立してもな、ヤッテケナイゾォ〜」とか脅された。
でも、とうに心は新しいイラストレーター生活に向いていたので、聞き流しながら穏便に進めようとした。
何故なら 今いる会社からも仕事が来る可能性は「大」なのだから!“切る”なんてもったいない。
少しでもビジネスチャンスは逃してはいけない!!

結局先に私が辞め、一ヶ月後にもう一人が退社し 新・イラストオフィスで2人で活動を始めた♪
そうそう、私が辞める時に 会社から餞別代わりにデカイお仕事を頂いた♪
ある保養施設のB1サイズ館内鳥瞰イラストで、カメラマンと一緒に2度ほど撮影に行ったりして面白かったなぁ。。館内に居る人間をいったい何十人描いたことか....
期間もかかったけど、なんと当時で150万のギャラだった。(*'ー'*)/←今じゃ考えられないバブリーなお話デス!

《 イラストレーション事務所設立! 》

■そしてついにフリーランサーとして独立し【イラストレーション事務所】開設。
本当に仕事が来るのだろうか!? 不安感もありながら 大丈夫だ!と自分に言い聞かせ
営業用のDMを広告プロダクションに送りまくり、原画や写真に撮った作品をファイルにまとめて
いざ、営業へ!!GO!


■まずは【アポ取り】だ!メインは広告制作のプロダクションと広告代理店。
イラストだけで食べて行くには出版社だけでは無理だし、地方は大都市と違って 
イラストを多用する出版関係の会社が少ないので活躍するのは広告業界が中心になる。
AD(アートディレクター)やデザイナーの方々に作品を見せまくった。反応は上々♪
就職する時に回った時と違い、すでに実績もあったしイラストにも自信があったし、
ギャラの面でも作品に対して「自分で値段が付けられる」から話が早い。

よく新人の方の売り込みを目にするが 必ずADやデザイナーの方から聞かれるのが
「では....コレくらいでいくらですか?」と言う【ギャラの話】だ。
デビュー仕立ての新鋭イラストレーターは ここで悩んでしまう。
広告でのイラストの値段付けがハッキリしていないからだ。
『高すぎても仕事来ないかもしれないし....(・・;)』と不安になり、ついやたら安い値段で言ってしまう。
でも、出版関係のギャラの感覚とは大きく差があるのが広告イラストだ。
最初の段階で安い値段付けをしてしまうと あとからギャラアップなんて絶対無理だね。


■こうしていろいろ回っているうちに 仕事も来るようになり信用度も高くなると
今度は他のプロダクションなんかに紹介されたりする。
そしていきなり事務所に電話がかかって来たりすることがある。
『○○さんの紹介で......こんなイラストお願いできますか?』と言う具合だ。
手描きでいろいろ描けるイラストレータなんて他にはなかなか居なかったので、とっても重宝がられて
ウソみたいに次々と仕事も舞い降りてきた。
やはり、「私はコレ一本!」というイラストレーターよりは、
「応用範囲の広いイラストレーター」の方がデザイナー達に取ってはいろいろ使いやすいのだ。
デザイナー側からイラストレーターに求めているものに間しては後々エントリーしたいと思う。

■いつもの常連的なクライアントに対しては すでに私も彼らが何を望んでいるか・求めているか、打ち合わせの段階でわかるので、変更や直しというのはほとんど無いことが多い。
しかし、初めての取引の時は 一番困る。相手のことが何もわからないからだ。
ここでよくコミュニケーションを取っておかないと 相手が望むイラストを提供できなくて直しになったりする。
人とのコミュニケ−ションは本当に大事だ。たとえ、自分の不得意な分野のタッチでも
「やります!」とか「出来ます!」とか 時にはハッタリをかますのも必要だ。
来た仕事は逃さない、引き受けたからには何が何でもやる!という覚悟も必要なのはフリーでは当然だ。
自分を逃げられない状況下に置くと 意外と本領が発揮されるものだ!それが自信にも繋がって行く♪

《 軌道に乗り出してから..... 》

■私の場合バブル景気も手伝ってか、描き手が不足してたのか、不動産関係のパースの仕事が山のように入って来た。しかもパースは他のイラストよりも時間がかかるが、ギャラ的には格段にイイ!
外観パース、室内パース、鳥瞰図など 描きに描きまくったなぁ。。
しかも、普通の無機質なパース屋さんと違い 私の場合はイラスト寄りのパースなのでウケが良かったようだ。

読めなかった建築図面も一通り読めるようになって来たけれど、これだけパースを描いていると
次にお呼びがかかるのが 【建築設計事務所】からだ。
広告代理店の人と一緒に打ち合わせに行くようになって 直接【建築設計事務所】からオファーが来るようになった。
さすがに私も本物の一級建築士との仕事をするようになって多少はビビったなぁ。(^_^;)
なにせ、専門家との打ち合わせだ。専門用語を並べられてもねぇ。。パース屋さんじゃないし。
でも、これもお勉強です!そのうちわかってくるようになるものなんですよね。
但し、「直で仕事をする」というのはなかなか大変な部分も多く、言い様に使われてしまうことも多い。

さらに【公共事業関係のイメージ・パース】のお仕事も手がけるように・・・
コチラは以前エントリーにあげた《 お役所のお仕事 》です!こんな世界があるなんて知らなかった。
でも、建築設計事務所と違ってイメージの世界をイラストにするので、精度はそれほど要求はされないことが多いのでラクといえばラクなんですが。。

6《 Macとの出会い 》へ続く....
■広告・出版業界で活動中のイラストレーターSenJ4のコラム by | comments(8) | trackbacks(2) |
イラストレーターへの道程:番外編
イラストレーターへの道程
《 学生時代のお話 》
だいたいイラストレーターになりたい人は、小さい頃から絵が好きで独創的なことを考えるのが好きな人達でしょう。あなたはドーですか?
僕も子供の頃から絵は好きで、ちょっと習っていた事もあったりするんですが、学校の美術(図画工作)の時間はそんなに好きではなかったんです。
絵を描くと言うよりは意外とモノを作る方が面白かったりしましたね。
キャラクターの似顔絵を描いて応募したら、なんと自転車が当たってしまい、それを機に漫画家への道を子供ながらに目指すことになったんです。う〜ん、現実主義なヤツ。。

今のようにネットなんてありませんから情報は全て雑誌です。
そしてとある「漫画家を目指す会」を結成し、雑誌で漫画家を目指す仲間を全国から集めて、それぞれ漫画を描いてもらって原稿を送付してもらい、僕が編集して一冊の本にして会員へ回し、お互いに批評し合う、という事をしてました。
その中で少女漫画がビックリする程上手くて、デッザン力もありとても感銘を覚えた人がいたんです、男性でしたが。今はドーしているんでしょうか....

中学時代の美術の時間は先生が好きになれなくて....「絵」から「音楽」の方へ興味が移って行きました。
友達とバンドを作って遊んでましたっけ。ちなみに僕の家にはギターがあったんです。
父親がハワイアン・バンドでスチールギターを担当していた事もあって、ギターにちょっと興味がありましたから。

高校時代はどっぷりロックバンドにハマり、絵にはそれほど興味が無くなってました。
でも、好きなものは変わらない。音楽もイラストも捨てがたい。進路を決める時になって、無謀にも僕は美術大学を目指しました。それようの受験勉強もまったくせずに、です。
通常はデッザン教室に通ったりするんでしょうが、美術と言うよりデザイン系に興味があったんですね。
ま、親が関西出身と言う事もあり、大阪での大学生生活が始まった訳です。



大学ではデザイン学科へ進み、1〜2年はデザインの基礎を学び、広告におけるイラストの役割みたいなものを学ぶべく、3年(3回生)からイラストレーターを目指すべくイラストレーションを専攻しました。朝から晩までイラスト&デザインです。

仲間もそれなりに勉強してきた人間の中で、ド田舎出身の僕は『こんな中でやって行けるのだろうか?』と不安にもなりましたが、やはりデザイン・アート系の人間達の集まりは面白かったですね。
ほとんど関西以南の人間の集まりなので北国出身の僕は結構浮いてましたね。
リアル系が好きなヤツ、童話の世界・絵本系が好きなヤツ、デザイン的なモノが好きなヤツ、日本画・洋画が好きなヤツ、インテリアデザインが好きなヤツ、教職課程を取って教壇に立とうとするヤツ......などなど、いろいろな刺激をお互いに受けあった4年間でした。
ま、講義の半分はなんのこっちゃ??と言う感じでしたが。(^_^;)

講師は全て現役のデザイナーとイラストレーターなのでとっても刺激的。
一人作業が多いイラストレーターには自分の作品を率直に批評してくれる人が大切です。
それもプロの目を持った人にです。
聞く言葉、目にするものがすべて新鮮でしたね。
仲間内での褒め言葉の言い合いはまったく意味がありませんよ。
* * * * *

自宅で一人でイラストの勉強と言うのは長く続かないし、ズバッと作品に対する意見も聞けませんし、刺激も少ないですよね。本当にイラストレーターになりたいなら、広告デザインの勉強もしながら多くのモノを目にし聞き、イラストも出来るだけ様々な道具とタッチで描いて技術とセンスを養い、作品は出来るだけ多くの方に見てもらい、多くの言葉をもらえるようにしていければ Proのイラストレーターになれるチャンスが訪れるかもしれません....そう簡単ではありませんが。

実際、数多くの自称イラストレーターがいますが、大半はアマチュアの領域を出ていないのが実態です。
これで一生メシ食って行くのって本当にラクな事では無いんですよね。イラストの流行り、廃れもありますからね、いつあなたのイラストを使ってくれなくなるかもわからないものです。

それに案外現場では個性が強過ぎても、用途が限定されてしまいかえって使い難い場合があったりします。ま、独自のセンスとタッチで大御所的存在を狙うのなら話は別ですが.....
そうそうなれるものでもありませんしね。長く使ってもらえるイラストレーターを目指しましょう!

次回は、実際のデザイン現場でのお話なんかをしてみたいと思います。
■広告・出版業界で活動中のイラストレーターSenJ4のコラム by | comments(0) | trackbacks(0) |
SenJ4のコラムへようこそ!
広告業界のプロが新鋭クリエーターの
人達にお届けするお役立ちコラムです
体験談メインにズバッと書いてるので
現場に即した情報や内緒の話が満載♪
            
私のギャラリー《 illustclub.com 》には
女性イラスト・水彩画・キャラクターや
Tシャツ・4コマ漫画・建築パース...まで
Over750点の幅広いタッチが満載!
 
SenJ4イラストギャラリー♪
 お問い合わせもこちらから!

Mac好き集まれ〜のブログ♪




日本イラストレーター協会


SenJ4■メンバーNo: 945
アートファイルNo: 704


SenJ4のPortfolioの一部公開

ページランク

 → プライバシーポリシーについて
▼カテゴリ別に読む
▼最近のコラム
SenJ4のオススメ♪

 ▼なんと容量50GBにパワーアップ♪

ロリポップ!
イラストギャラリーに最適!
SenJ4のサイトもコレ♪安っ!
1GBの無料ブログ3つも作成可能♪
WordPress簡単インストール!



★チカッパプラン 登場!
120GB大容量で月額500円〜
マルチドメイン、SSH対応
5つの1GBロリポブログが付属♪
WordPressも設置カンタンだよ


▼オリジナルドメイン取らなきゃ!

検索窓に打ち込めば取得可能な
jp・com・net...などが出てくるよ!

申し込みもOK!SenJ4もココ♪



マイフィギュア
コレはリアルなフィギュアです!
写真から本当に驚くほどそっくりな
ミニチュア人形を創ってくれます♪



WordPressクイックインストール!
全てが揃った究極のレンタルサーバ、
さくらのレンタルサーバ ビジネス



大容量・高機能レンタルサーバー heteml
▲クリエイターも喜ぶ256GBの容量!
動画のストリーミング配信もできるよ!
作品集を創ろう!

MyBook
▲イラストや写真を自分でレイアウトし
高品質なフォトブックを作れます!
スライドショーの公開も出来ますよ〜♪



写真の共有も保管もここひとつで
●●●30days Albm PRO●●●
クリエイター必携の本
プロになりたい人への本
Special Books Shop
This is Best Buy♪

ワイヤレスキット・付属ソフトを標準装備で「Intuos Pro」として進化した!

wacom Intuos Pro large Lサイズ PTH-851/K0


イラストレーターに必須のフォトショとイラレが入った単体版ラストのスイーツ!

Adobe Creative Suite 6 Design & Web Premium Macintosh版 アップグレード版「A」(CS5からのアップグレード)


Mac OSとWindowsの両方でAdobeのクリエイティブツールが使える!

Adobe Creative Cloud 12ヶ月版 Macintosh版 [オンラインコード] [ダウンロード]

お役立ちLINKS
素敵サイト・リスト
 
 
 
 
 
 
RECENT COMMENT
 I'm illustrator
SenJ4のTシャツデザイン
▼Tシャツ・デザイン ギャラリー



ニャンコTシャツ
▼漫画家・野間美由紀さんオーダー



▼マクプー_MP01

▼マクプー_MP02

▼可愛いニャンコ大集合♪

▼愛まっくんPeople ※超人気!

▼愛まっくんPeople ※レディース用

▼まくぶっくんPeople
ARCHIVES
Powered
サイト内検索▼
os_brouse.jpg





PAGETOP